ローランドにどんなイメージを抱いていますか?
「お金持ち、派手に着飾っている、贅沢な暮らし」
元ホストということも手伝って、きらびやかな私生活を想像する人も多いでしょう。
しかし彼の近著「君か、君以外か。君へ贈るローランドの言葉」(発行=KADOKAWA)から見えてきたのは、意外な “ミニマリスト” としてのローランド。
新たな「名言」とともに一部をご紹介します。
中里圭:ライター/「ルミクス脱毛ラボ」管理人/元スポーツ紙記者/転職歴10回のアラフィフ
印税はすべて寄付へ
本書は全7章で構成されています。
- 第1章 ローランド流 ポジティブシンキング
- 第2章 ローランド流 仕事論
- 第3章 ローランド流 トップの在り方
- 第4章 ローランド流 ミニマリズム
- 第5章 ローランド流 デジタルデトックス
- 第6章 ローランド 俺の生き方
- 第7章 ポジティブになれる ローランド名言集
前著「俺か、俺以外か。」と同様、今回もローランドは印税を受け取らず、全額を寄付するとしています。
※以下、引用は「君か、君以外か。」より。画像はYouTube「THE ROLAND SHOW」より引用
ローランドの「手放す」仕事論
いまでこそアパレルブランド、美容室、脱毛サロンなどを経営するグループ企業オーナーのローランド。
しかしキャリアのスタートは大学を中退して飛び込んだ、売れないホストでした。
生来の負けん気の強さから№1ホストだけを目指していた彼は、自身が売り上げの結果を出すことで意見を通し、店のルールを改善していきました。
№1になるためには、店舗自体が大きな売り上げを出すまでに成長する必要があったのです。
しかし、やる気のないスタッフを辞めさせ、環境をいくら変えても、店への不満がなくなることはありませんでした。
結局、ローランドはヘッドハンティングされた業界最大手のホストクラブに移籍し、日本一のホストに登りつめます。
こうした、ひとりのスタッフとして働いていたときの経験から得た教訓が次の言葉です。
新しいものを掴みたいのなら、今握っている何かは手放さなくてはいけない
この記事を読んでくださっているあなたは、いまの仕事に満足していますか?不満を抱えている方も多いことでしょう。
かくいう私も現状に満足できず、何度も転職を繰り返してきました。
ローランドいわく、いまの仕事に不満を抱くあなたが取るべき選択肢は2つ。
- 結果を示して環境を変える
- さっさと転職する
どちらもできない場合は「黙って働く」しかありません。
選ぶのは自分自身です。
経営者ローランドが「捨てた」もの
ホスト№1を達成したローランドは実業家として独立します。
勢いで起業したものの、彼に突きつけられたのは「未熟な経営者」としての現実。
当時のローランドは経営の知識はおろか「ECサイト」の言葉の意味すら知りませんでした。
そこでまずローランドが捨てたのは「無駄なプライド」。
ホスト時代の「自分の意見を貫く」ことをやめ、誤りは素直に認め、周囲の意見を取り入れるようになりました。
「発信力」という強力な武器
経営者としての日々を送り始めたローランドでしたが、まだ自分の力量に自信を持ちきれずにいました。
そんな彼に確固たる自信を与えたのは、ある先輩経営者のこの言葉でした。
「君が羨ましいよ。君には僕にはない、発信力という強力な武器があるんだから」
ローランドにとってこの言葉は意外でした。
自分より優れた経営者に「羨ましい」と言われたのですから。
そしてローランドは思い至ります。
俺には俺の武器があるんだ、俺は俺の強みで勝負すればいい
ローランドには知名度、発信力、そしてホストという接客業で培った洞察力がありました。
洞察力という”本質を見抜く力”は社員のマネジメントに大きく役立っているといいます。
すべての短所を補うには、人生はあまりに短い。
自分の強みで勝負するというスタンスも大切だ
あなたは次のどちらのタイプでしょうか。
- すべて自分で決めて、自分でやらないと気が済まない
- 自分の不得意分野は他人に任せられる
「自分は1.かな・・・」
そう感じた方はローランドのように「自分の得意を活かして、苦手なことは人に任せる」ことで、仕事や人生に少しゆとりが生まれるかも知れませんね。
イエスマンは必要ない
あなたが仕事で役職に就いている場合、部下にはできる限り「従順」であって欲しいと願うでしょう。
私にも身に覚えがあります。
しかしローランドいわく
周りにイエスマンを置くのは、衰退の始まりだ
ローランドにとって、ノーと言わない部下ばかりを集めることは、自分の成長が止まることを意味します。
ローランド自身、打ち合わせでスタッフとの意見の対立はよくあるとのこと。
それだけに、イエスマンではないスタッフと意見が合致した時は、普段の数倍うれしいといいます。
イエスマンを手放して、耳の痛い意見を言ってくれる人を遠ざけない・・・
なかなかできることではありませんが、大切なことですね。
ローランドの「ミニマリスト論」
冒頭でも触れたように、起業家として成功を収めたローランドは多くの高価なモノに囲まれ暮らしている、そうイメージする方も多いでしょう。
しかしYouTubeチャンネル「THE ROLAND SHOW」を観たことがある方はご存じかと思いますが、彼の部屋はまさに「シンプル」そのもの。モノがほとんどありません(部屋自体の作りはリッチですが)。
ミニマリストとは、必要最小限の持ち物のみで暮らす人を指します。
ローランドによると、彼は「質素系ミニマリスト」ではなく「ラグジュアリー系ミニマリスト」。
豊かすぎるゆえに、モノを持たないといいます。
必要最小限の選りすぐりのモノひとつだけを持ち、あとはすべて処分しました。
チャレンジするとき、モノを捨てれば、つねに大胆で挑戦的でいられる
モノを多く持つことで生まれる「失う恐怖」からも解放されたことで、自由を手に入れたといいます。
「大切なのは、何を持つかじゃない。何を持たないかだ」
私を含め、多くの人々は「足し算」をすることで豊かになろうと考えます。
しかしローランドの思考は正反対。
徹底的に「引き算」をすることで集中力が増し、思考がクリアになったといいます。
財布の中身はクレカ1枚と紙幣のみ
クローゼットだけじゃない。
財布の中も、部屋の中も、スマホの中も、すべてが頭の中にリンクしている
そう語るローランドはポイントカードの類はもちろん、クレジットカードも1枚を残しすべて解約したといいます。
ポイントカードは無いと「損した」気分になりますよね。実際、経済的なメリットはあるでしょう。
でもその反面、財布の中がポイントカードでいっぱいになり、探すのに手間取ってイライラ・・・そんな経験はありませんか?
ポイントカードが断捨離できれば、探す余計な時間やイライラからは解放されることでしょう。
「お金持ちのローランドだから、そんなことができるんだ」
そう感じる人へのローランドの答えはこうです。
豊かだから捨てられるのではない。
捨てるからこそ、豊かになるのだ
ローランド流「デジタルデトックス」
以前のローランドは1分おきぐらいにスマホをチェックする「スマホ中毒」でした。
しかし「このままでは死ぬ瞬間の走馬灯がスマホの画面ばかりになってしまう」
その恐怖から、スマホをできる限り断つ「デジタルデトックス」を始めたといいます。
ローランドがiPhoneの「スクリーンタイム機能」で設定している制限は次のようなもの。
- 3時から15時まではスマホ使用不可
- Instagramの使用は1日15分
- LINEの使用は1日60分
- YouTubeの使用は1日10分
- Twitterの使用は1日1分
LINEは仕事上必要なため1時間ですが、Twitterに至っては驚異の1分!
私たちは、スマホであらゆる情報を手にすることができます。
インターネットが普及していなかった私の学生時代、得られる情報、知識はごく限られたものでした。
当時と比べれば、格段に便利になったといえます。
しかしローランドは、そんな状況に危機感を抱きます。
「情報に対して明確に自分の基準を設けなければ、何を信じていいのかわからなくなる」と。
「本当に大切なものは、実はそんなに多くない」
あなたが残したい風景や出来事に遭遇した場合、きっとスマホを取り出して動画、または写真を撮影するでしょう。
この行為に疑問を抱く人はほとんどいないはずです。
しかしローランドは「そもそも、写真を見なければ思い出せないような思い出は、さほど大切でない」といいます。
「目で見て頭に収納し、また見たくなったら思い出す」
まだまだ完璧に実践できているわけではありませんが、ローランドには叶えたい大きな夢があります。
それは「スマホを手放すこと。クレジットカード一枚と、スーツ一着で世界を旅すること」
ローランドの「ミニマリスト論」の対象はモノに限りません。
不要な「情報」も捨て去り、シンプルな思考、生き方を目指すものです。
「ムダな毛」も捨てるのがローランド流
著書「君か、君以外か。」より「ミニマリスト」としてのローランドを紹介してきましたが「無駄なものを手放す」という意味では、彼が「脱毛サロン」を運営するのも納得できます。
脱毛サロン「ローランドビューティーラウンジ(RBL)」は「男こそ美しくあるべき」をモットーに、全国に30店舗を展開(2022年6月時点)。
先日には待望する声に応えて女性専用サロン「RBLレディース」が東京と埼玉にオープンしました。
参考記事:ローランドの女性専用サロン「RBLレディース」が新宿にオープン
「ローランドのミニマリスト論には共感できる。でも実践するのは難しそう・・・」
そんなひとはまず脱毛という「形」から入ってみるのもアリかも知れませんね。